企業再生コンサルタントの利用

税理士法人の企業再生コンサルティングが増加しています。大手の税理士法人は多くの場合、株式会社組織のコンサルティング会社を併設して、業務の柔軟性を確保しています。税理士法人は税理士法の定めで行える業務に制限がありますので、コンサルティング会社を併設することによって、業務範囲を広げることができます。したがって、再生を目指す企業との契約はこれら税理士法人のものとコンサルティング会社のものの2本になることが一般的です。

企業再生には金融機関との調整が欠かせません。債務を負った状態での再生が困難な場合には、債権放棄を要請することになりますが、リスケジューリングによる場合もあります。あるいは、その組み合わせの場合もあります。一部の債権を放棄してもらい、残りの債務である借入金を長期間で弁済する方法です。これには、原則として全ての金融機関の合意が必要ですが、どうしても合意できない金融機関がある場合にはメインバンクに肩代わりをしてもらいます。金融機関への説明に先立って、税理士法人は再生を目指す企業のデューデリジェンスを行います。これには、事業のデューデリジェンスと財務のデューデリジェンスがあります。事業内容と財務内容を精査して、再生の可能性が高いことを金融機関に説明するのです。また、前提として公表している財務諸表の正確性も説明します。

金融機関に理解してもらい納得してもらうためには、大手の税理士法人のデューデリジェンスであることが不可欠です。金融機関が信頼できる税理士法人であることが必要であって、個人経営の税理士事務所などでは金融機関が納得するデューデリジェンスはできません。税理士法人は企業の代表者とともにバンクミーティングと呼ばれる金融機関を集めた説明会を開催します。通常は、事前にメインバンクには相談して了解を得ています。また、必要に応じて準メインバンクなどにも個別に事前相談をします。各金融機関が納得できるような再生計画を策定しなければなりません。