おじいちゃん先生の書道教室

私は月に2回書道教室に通っています。
場所は近くの公民館で、漢詩を半紙に5字書いています。
ここで教えているのが、おじいちゃん先生です。
巨匠というより、小柄で笑顔がチャーミングなおじいちゃんです。

私が先生と出会ったのは去年の夏、
市で行っている1日だけの趣味体験で、昔やっていた書道に興味があり、
いってみたところ、先生の書く文字に一目惚れしてしまいました。

書道というのは、綺麗に書けば良いと思う人もいるかもしれませんが、
書く人によって、同じ字を書いていても違う風合いになります。
そして、字は人を表すので、男らしいとか、繊細そう、
大胆そうだとか字を見ると書いている人を思い浮かべられるんです。
先生の字は、上品であって雄大な感じです。

その一日体験で私は、20年ぶりに書道をしました。
その時は試しに行ってみようと思ったので
筆は100円ショップの筆を持って行っていました。
教室について挨拶をすると先生が「筆を見せて。」と言われ、突然恥ずかしくなりました。
仮にも昔書道をしていたのに、100円ショップの、しかも袋からも出しておらず
筆の毛質さえ触って確かめていなかったのです。

先生はその筆を見るなり、「百均のか?」とニヤッと聞きました。
「はい。すみません。」と答えると
「腕があれば大丈夫だもんな。」と言っていました。
会ったばかりの先生が本当にそう思っていたかなぞでしたが、
書道の講習が始まり、先生も私の字を見込みがあると仰り、
今度から月に2回来て見ないかと言われ、それから通っています。

もう1年も経ちますが、先生は私を孫のように可愛がってくれて、
先週上野まで書道展につれてってくれました。
食事をおごってもらい、楽しいひと時でした。

来月、書道の試験があります。
現在1級ですが、2段を受けようと思います。先生はやる気満々です。
私は、本当に素敵な出会いをしたと思います。