アイット・ベン・ハドゥ

モロッコの首都ラバトから南下した所にアイット・ベン・ハドゥの集落がある。
建物のほとんどは赤土を固めた日干しレンガで造られている。
アイット・ベン・ハドゥの集落は保存状態が良く、モロッコの代表的な遺跡として知られている。
しかし土で出来た建物であるため耐久性は低く、2世紀以上の歴史を持つ建物は残っていない。

アイット・ベン・ハドゥの集落が生まれた時代は特定されていないが、ベルベル人のベン・ハドゥがアトラス山脈から流れる川沿いの丘に守りの堅い住居を築いたことが始まりだと言われている。
その後住居が集まり、防壁が築かれ、巨大な要塞のようになった。
防壁で囲まれた要塞集落はクサールと呼ばれている。またそのクサールの中の複数階建ての建物はカスバと言われている。
カスバは城塞のような堅牢さを持ち、1階は馬小屋、2階は食料倉庫、3階以上が居住空間となっている。

クサールには外敵の侵入を防ぐために、見張り台や飾り窓に見せた銃眼が作られている。
クサールの入口の数は少なく、例え侵入できても、複雑に入り組む路地のため攻略は難しい。
カスバは窓が少なく、部屋の中は薄暗い。
これは侵入者の目が暗闇に慣れる前に撃退するためである。
カスバには換気や採光のために吹き抜けの中庭が造られていた。